特集 パラメディカル部門の拡大
病院組織におけるパラメディカル部門のあり方
石原 信吾
1
1厚生省病院管理研究所
pp.738-742
発行日 1981年9月1日
Published Date 1981/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207552
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病院組織の近代化ひいては病院の近代化は,一面において,そこにおけるパラメディカル部門のあり方の変化あるいは進展とともに進んできたと言っても過言ではない.そこに見られるものは,端的に言って,従来とは全く異なったあり方への変化すなわち質的変化である.もちろん,そうした変化はまだいわば進化の途上にあって完結には程遠く,現実にはいろいろの形が見られる.そのために,関係者の理解や認識にも遅速やくい違いがあって,意見もばらばらの状態である.現在,病院組織におけるパラメディカル部門のあり方の進展にやや停滞が生まれているように見えるのは,このことと無関係ではなかろう.とすれば,病院の近代化を進める上で,これは無視できないことである.なんとかして問題の実体を解明し,事態の改善を図る必要がある.
本稿では,その意味で,まずいわば系統発生的にそうした変化発生の由来や道程を尋ね,また,現状を展望するとともにそこにおける問題点の発掘と検討を行い,最後にそれが今後どう進んで行くかについての方向を探ってみることにする.
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