小特集 病院管理専門家の養成
病院管理専門家の養成
高橋 政祺
1
1杏林大学病院管理学教室
pp.669-673
発行日 1980年8月1日
Published Date 1980/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207215
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はじめに
病院が組織体であり,ここに管理者が必要とされる以上,それがどのようなルートで昇進してくるのか,この現実が望ましいものであるのかをまず考えてみたい.病院の管理者とはだれなのかということになるが,法的には病院長であるが,実質は必ずしもそうでない場合が少なくない.すなわち副院長あるいは事務長などとの職責権限が病院ごとに違っており,実際の管理を行っている者は一様ではない.
病院長が名医として名声が高く,病院の看板である場合,全く管理能力がなくても一種の天皇制として非常にうまくいっていることもある.かつては大病院ではほとんどがこの形態で,事務長が実質的な管理業務遂行者であるのが普通であった.これが大々病院となると,これに管理的仕事に興味を持った副院長が加わったチームが組まれるようになる.
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