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診療記録管理のパイオニア聖路加国際病院診療記録管理室長 栗田 静枝さん
日野原 重明
1
1聖路加看護短大
pp.104
発行日 1978年2月1日
Published Date 1978/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541206438
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栗田静枝さんといえば,病院会の古い会員は誰でも「診療記録管理のパイオニアのあの方」ということを知っているほど,この方面では名が知られている女性プロフェッショナルである.Medical Record Administrator,または,Medical Record Librarianという新しい女性向きの専門職を,日本に実際的に導入した恩人である.
静枝さんが,聖路加国際病院の前院長橋本寛敏先生の特別なご配慮で,カルフォルニア州バークレー市のHerrick Memorial Hospitalに診療記録管理の勉強に約2年間留学を斡旋されたのは,昭和28年のことであった.日本の病院医療の水準を世界的レベルに上げるに欠くことのできない病院活動の一部門としての診療記録の重要性を,戦後いち早く見抜かれた橋本先生の眼は鋭かった.それに答えて,静枝さんはスマートにアメリカの診療記録管理のシステムを日本に輸入し,これを日本中に拡げるために大役を果たされた.日本中の諸々の病院の診療記録管理士となっている方の多くが聖路加国際病院での実地研修を彼女の下で受けている.静枝さんは,第1回渡米10年後に再び,この方面のアメリカでの恩師であるトリファス女史の所で(スタンフォード大学病院) refresher courseを4か月受けられた.
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