人
済生会中央病院長のバトンタッチ 小山武夫先生 堀内光先生
堀内 光
pp.18
発行日 1971年8月1日
Published Date 1971/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541204390
- 有料閲覧
- 文献概要
つい最近まで大正時代の病院のロケに使われたという老朽病院が,この病院の50周年記念事業として増改築され,近代的な姿に生まれ変わった.この事業は小山先生の長年にわたる熟慮と綿密なる計画によって完成されたものであり,先生がわれわれ後継者に残して下さった大事業である.終戦の廃墟から立ち上がり,何度か危機にさらされながら今日の姿を現出することができたのは大院長小山先生の強固なる意志と高い理想の賜物といえる.
病院の機能は多彩であると同時に高い精度が要求される.しかも将来の社会的な環境条件を予測しつつ絶えざる機能の整備,訓練に努力しなければならない.しかしこれらはいずれも手段であって,病院が医療を行なう場である以上,医の倫理の実践場でなければならない,大院長かちチンピラ院長にバトンタッチされた現在,この理想の実現に衆力の結集を希うや切である.
Copyright © 1971, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.