ミズーラだより・3
大学で修めること
紀伊国 献三
pp.70-71
発行日 1971年3月1日
Published Date 1971/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541204267
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くふうされたカリキュラム 大学の講義は2学期制で,9月に始まる秋学期が1月下旬まで,冬学期が2月から6月上旬までで,各学期とも16週間で組まれています.学位(マスター)修得には1学期でだいたい16単位(1週16時間)ですから,卒業までには64単位,合計1024時間の履修が要求されるわけです.
ミズーラだより(1)でもお知らせしたとおり,必須科目として,第1年度に医療組織および管理,第2年度に病院組織および管理,衛生組織および管理の18単位があり,残りの46単位は各学生の背景・経験によって異なる選択的なもので,それによって公衆衛生修士(MSPH),経営学修士(MBA),行政学修士(MSPA)のどれかの学位を受けることができます.たとえばプレメディカル(医学部教養課程にあたりましょうか)を履修した生物科学に経験のある学生には,経営学を重点的に履修させて経営学修士をとらせ,経営学を大学で履修した学生には,疫学公衆衛生統計,公衆衛生・行政などの公衆衛生・生物科学的なものを選択させる公衆衛生修士をとらせるというふうに重複しない努力がとられています.これも病院管理がインターデシプリラリー(1つの学問境界を超えた広範囲なもの)なものであること,病院のわくを超えた地域衛生組織を考慮しなければよい管理はありえないとの考えからきているものでしょう.
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