資料
大学病院における病院内規について
永田 正夫
1
,
井上 昌彦
1
1日本大学医学部付属板橋病院
pp.66-72
発行日 1969年4月1日
Published Date 1969/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541203617
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本稿は日本大学医学部付属板橋病院の病院内規案である.この病院は昭和10年,医学部の付属病院として開設された700床の病院であって,医学部の臨床各講座が置かれ,医学部の基幹的な教育病院であり,組織的にも典型的ないわゆる大学病院の形態をとっている.現在,この病院は全面的な改築工事中であって,来年3月には1200床の新築病院が完成する.
このような現状にある大学病院を,その新築完成の時点で,どのような形で病院管理を行なうべきかが,われわれに現在与えられている課題なのである.いうまでもなく,現在の大学病院は医学教育の場として数多くの難問題をかかえている.また,現在の医療制度の下にある病院のありかたにも検討すべき多くの問題点がある.学位制度,専門医制度,研修医制度,無給医局員,医学研究費調達,病院地域化計画,特定疾患病院および後方病院計画,診療所との関連,病院における組織医療のありかた,医療保険制度,等々の多年にわたって持ち越した多くの,しかも相互に関連しあう未解決の問題がそれである.
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