特集 第14回日本病院学会
一般講演抄録
1.仙台市における救急患者の統計的分折,他
島内 武文
1
,
岩本 正信
1
,
岩本 正
2
1東北大学医学部病院管理学教室
2岩本病院
pp.17-37
発行日 1964年10月1日
Published Date 1964/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541202433
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救急医療サービスの内容は,その地域の性格によってそのサービス内容が変動するものであり,単に人口を基礎とした救急病院数,救急車台数を定めたり,あるいは単に受動的に救急病院を指定するのみでは適切とは思えない。
それには,まずその地域における救急患者の統計調査が必要であり,それを基礎とした組織的な構想,すなわち,Accident Service Areaの設定,救急病院の配置,病院における救急患者の受け入れ態勢などを考慮する必要があると考えられるので,仙台市における消防局救急車が取り扱った昭和36年4月1日(救急業務運営開始時)より昭和38年12月31日までの1,375名の救急患者の統計分析を行なった。調査の内容は,事故発生年月日,時刻,曜日,天候,患者の性,年令,職業,事故発生場所,事故種別,受傷原因,傷病名,受傷部位,輸送先,診療科目,外来・入院日数,転帰,事故現場から病院までの直線距離および時間距離,タコメーターによる距離,現場所要時間などであり,パンチカードにより集計した。本報告はその一部であるが,交通事故と急病による患者が総数の66.2%を占め,それぞれの患者数はほぼ同数であり,残り32.1%は一般怪我,自殺,作業事故が主であった。これを他都市と比較すると種々異なった割合を示している。
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