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事務長日記
桧原 謙
pp.102-104
発行日 1964年2月1日
Published Date 1964/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541202295
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12月2日(月)
今年は暖冬だという気象台の長期予報のとおり,12月に入ったというのに,それほどの寒さを感じない。オーバーを着るのが変なぐらいなので,まだスプリングのままで出勤している。
今日は,都合で主任会議が中止になったため,その空いた時間に,歯科でこの頃特に具合の悪い下顎第4歯を抜歯をしてもらう。この歯は4,5年前に一度みてもらったことのあるものだが,主任のK先生が自分の依頼に対し言下にその歯を言い当てられたのには,全く敬服した。毎日夥しい患者を扱っていながら,1人の患者の,しかも数年も前にみた歯をどうしてそんなに覚えておられるのだろう。まさに,専門家恐るべしだ。そして,この専門家のあり方は見習わなければならない。
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