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事業所綜合病院の計画および設計
桑本 正雄
1
1八幡製鉄株式会社
pp.39-46
発行日 1963年7月1日
Published Date 1963/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541202154
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まえがき
最近の日本経済の目覚しい発展のかげには,経営者の企業の合理化,生産性の向上等に対するなみなみならぬ努力が払われている。ひるがえって私たちの病院の実情を見ると,有機的につながる会社組織内においてさえ,まことに超時代的で,医学医術の進歩は目覚しいものがあるにもかかわらず,その経営は旧態依然たるもので,おおむね,何の自覚も企業努力もなく,落伍者の道を進み続けているかに見える。
昭和31年以来,会社幹部の理解と援助により,経営合理化の目的で,合理的な近代綜合病院の建設を企画し,すでに管理棟および診療棟の完成をみ,おおむね所期の目的を達し得たので,ここにその概略を報告し,なぜこんな設計がなされたかその経緯を振り返り,事業所病院のあり方と将来の私たちの進むべき道を確認し,社業に協力するとともに,読者諸氏には,世間にはこんな病院があることを知っていただき,医業のあり方の参考にでもしていただければ幸甚である。
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