特集 中央検査室
中央検査室の機構と管理
小酒井 望
1
1順天堂大学医学部臨床病理学教室
pp.9-13
発行日 1963年6月1日
Published Date 1963/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541202135
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診療に必要な臨床検査の種類が著しく増加し,また手技が複雑で熟練を要する検査や,高価な器械,器具を必要とする検査が多くなった結果,医療機関においては臨床検査の中央化が必要になってきた。すなわち病院においては中央検査室が拡充整備され,診療所については地区医師会単位の臨床検査センターが建設されつつある。
わが国のような経済状態の国において,高度の医療を行なうためには,臨床検査の中央化は不可避であると考えられる。そして従前は医師自らが行なった臨床検査が,医師の手を離れて,検査を専門に行なう技術貝の手に委ねられることになった。かくて臨床検査技術員(法律では衛生検査技師という)という新しい職種が医療機関で誕生し,またこれら技術員を監督指導し,中央検査室を管理する専門医,すなわち臨床病理専門医が必要となった。
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