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あとがき
吉田 幸雄
pp.80
発行日 1962年7月1日
Published Date 1962/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541201954
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いよいよ夏が訪れて来ました。夏は伝染病その他夏季特有の患者さんが増加して多忙なときです。しかも暑さから患者を防いだり,職員の労働を快適にする,環境の整備が望まれますが,冬の暖房さえ思うにまかせない日本の医療費はいつになったらこれらをまかなえるようになるのでしょうか。
病院学会が今月18日から東京の都市センターホールで開かれますが,せっかく冷房装置のある会場にしたのですが,東京の水飢きんで冷房がきかないかもしれません。全く困ったことです。日本の経済は一部は景気が良いようですが,文化国家と称するにはまだまだ道が遠いような気がします。「病院は,その社会の文化のバロメーター」だといわれますが,日本の病院の程度から考えると,やはり日本の文化はまだまだ三等国といわなくてはならないでしょう。われわれの仕事がし易くなるのは,国民所得が3倍か4倍増になるときなのでしょうか。
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