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あとがき
吉田 幸雄
pp.699
発行日 1957年10月1日
Published Date 1957/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541201281
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先月号で予告しましたように,今月号から編集を新にするよう計画致しましたが,全般的にいうと表紙の型式が変つたことと,内容の頁数が増加しただけに終つてしまつて,定価値上げに伴う飛躍構想はまだ実現出来ておりません。内容の改善にはもう少し,時間の余裕をお貸し願いたいと思います。不悪。
本号の巻頭に,橋本会長の国際会議出席と英国視察の紀行文を載せることができました。橋本先生の御報告の様に,世界的に病院の使命が進展して来ました。わが国でも,有識の院長,医長先生はお気付きになつて既にこの方面の仕事に着手されておられますが,治療と予防の一体化したものが病院機能であるという常識が確立するまでには病院人は勿論,公衆衛生関係者の理解を進めて行く時間が要ると思います。然し,世界的に方向づけられたことは,当然この方面への前進の速度が早められることでしよう。また,Regionolizationについては,厚生省が数年前から,医療機関整備計画として,思想を打出してをりますが,建設にのみ力を入れて来たきらいがあり,地域の病院問の有機的連繋については,殆ど手がつけられていません。これは寧ろ病院協会が,自立的に,各病院間の協力を問題として取上げて行くことが,日本のような経営主体がまちまちである老大国(?では,実施し易いのではないでしようか。
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