診療設備基準・3
中央手術棟の機能と設備
小原 辰三
1
,
山下 九三夫
1
1国立東京第一病院外科
pp.65-73
発行日 1956年10月1日
Published Date 1956/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541201156
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従来外科系診療各科の附属機関的位置にあつた手術室はこれを所謂中央化し,その機能と施設を一本にした方がより能率的経済的である。吾々はかかる中央化組織の下に運営される手術室及び附属機関が病院の規模,性格社会的使命により如何なる水準を保つべきかを考究してみた。
なおかかる中央化の傾向に更に拍車をかけたものに麻酔の発達とそれに伴うAir conditioning(空気調節装置)の普及がある。患者の精神的不安を除き,反射,気道分泌,筋緊張を抑制し,術者をして長時間の困難な手術をも安心して行わせるにはガス麻酔を中心とする全身麻酔法が必要であり,このためには麻酔医として良く教育された者が手術場の構成メンバーの主役を要請される。また医師及び手術室勤務者はすべて快適の室内で手術を施行して初めて最良の手術効果をあげることができる。
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