特集 第5回日本病院学会
第5回日本病院学会を迎えて
長岐 佐武郞
1
1日本病院学会
pp.2
発行日 1955年8月1日
Published Date 1955/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200984
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青葉香る6月中旬,第5回日本病院学会を迎えるに至つた。かえりみれば,終戦後まもなくアメリカの勧奨により,わが国初めて病院管理協議会(現在の病院協会)が生れ,その研究業積を学問的にとりあげて発表する会が病院学会であつた。
終戦直后の虚脱状態から,アメリカ主訳時代を経て,ようやく日本現在の病院状態に則した研究がぞくぞく生れてきた。ことに昨年は厚生省においても,この日本の病院管理に重大な関心がもたれ「病院サービスの標準化に関する研究」が厚生科学研究の一端にとりあげられるに至つた。各担当者の御苦心により日本に於ける現在の病院の実態を知ることができたが,かかる研究はわが国では未曾有のものであつた。かくして将来の理想に対する今後の方針をきめる上に得るところ実に多大のものである。蓋し本学会の特別講演として,大方の御期待にそうものあることを信じて疑わない。
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