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新計劃の原則を包含した研究病院
森島
pp.47-49
発行日 1953年2月1日
Published Date 1953/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200606
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シカゴ市にたつ合衆国出征勇士管理病院のための新原則は面積や光やまた人員も充分能率的に又経済的に使用できることとなつている。
第一に腫瘍研究のために使用さるべき此新病院はシカゴ市の中西部にあつて合衆国出征勇士管理病院として建設中である。定型的の新病院として認めらるべきものは此計画に於てかなり他と相違せることで,新施設の使用開始にあたつて能率的で且経済的であるとの証明を予期しているのである。技術方面より当面した問題はかなり複雑してをつた。此市の特別区域で特別なる装備をなし,数多くの構成を有する500床の病院を建設することは非常に困難であつた。此地域には同じような高さの建物が聳立しているので市から其許可をうるのになお複雑な事情にあつた。
この病院の位置は市の一矩型の一区画の処で一辺633呎他辺126呎であり,ノースウエスタン大学の校庭上にあつた。病院建設は1950年5月に始められ,1953年6月には最初の患者が入院を許可されることとなつている。此建築には病院装備について興味ある数々のものがある。即ち自力発電計画や,地下には数々の特別治療室や50名に上る院内居住医師室や,90名に上る看護婦の居室等が備えられている。病院建設の計画として,建物の周囲から出来る丈け多くの光や,空気や,日光光線を取入るべき事と建物の周辺と最も好い関係を得らるることなどであつた。それゆえ対角線的の工夫が採用されたのである。
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