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醫療社會事業の歩み(3〜5)
千種 峯藏
1
1厚生省關東信越醫務出張所
pp.3-6
発行日 1951年7月1日
Published Date 1951/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200347
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昭和24年は,わが國の醫療社會事業にとつて,歴史的展開を示した特筆すべき年であつた。というのは,それまでは,わが國で,專任のケース・ワーカーを置いてこの事業を行つていたのは聖路加國際病院だけという状態であつたのに,P.H.W.の慫慂と指導とによつて,この年に於て,35名のケース・ワーカーが,日本社會事業學校に於て,3ヵ月の講習を以て養成された上,直ちに全國各地の病院に配屬され,又,之と殆ど時を同じくして,日本赤十字社病院と全國代表保健所に於ても,各々數十名の所屬員に,1週間乃至2週間の短期講習を施して,專任のケース・ワーカーとして,醫療社會事業を新發足せしめたからである。
この目醒しいスタートを切つてから,早くも2年の月日を經過した。然らばこの2年間に於て,わが國の醫療社會事業が,どの樣な歩みを運んだであろうか。之を顧ることは,興味あり,又,意義あることだと考える。特に,速成講習の開催について,十數回に至る協議に始めから參加し,講習そのものにも關係し,又,國立病院管理研修所で開催している。病院長や事務長に對する短期講習に於て,昭和23年以來,醫療社會事業の話を擔當している私にとつては,非常な關心のもたれることである。
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