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病院経営上に関する2,3の希望
石川 雅堂
1
1栃木県上都賀病院
pp.20-21
発行日 1951年1月1日
Published Date 1951/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200264
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病院の大小により文病院設立者の考え方に依つて病院の性格が自ら違つて来るので一律の企画を定め同一方法で一般の病院管理を遂行せしめ様とすることは中々困難である,けれども病院の目的が患者の診療と云う事を第一眼目として居る関係上或る程度の管理方式は統一され得べきものであると思う。そうすることに依つて迅速な調査,正確な統計等の便宜があり,事務処理上からも能率的に運営される,のみならず諸種の医療事業の対照,改善に質する便宜がある例えば医療費の適正価,予防施設,医師待遇,一般民衆の保健指導,或は観察等が管理方式の統一された部面に於てのみ精密に調査され其の改善,又はよりよき施設が出来得るものだ,病院を等級別にして同級の病院は同一の管理経営にすることが望ましい,等級別の意味は病院の良否或は設備の上下を云うのでなく收容率に依り決定すべきだ,患者の判断を歪曲する様な方法は避く可きである。
私は大体300床程度を收容し得る病院経営上に就ての2,3の希望意見を述べて見たい。
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