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病院管理研修所だより
島內 武文
pp.27
発行日 1950年4月1日
Published Date 1950/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200124
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早いもので病院管理研修所も開所以来1年近くになる。始めは却々珍らしかつた名称も,どうやら段々と知られて来た様である。今日では全国津津浦浦迄も研修所に来られた方々が,夫々の分野で活躍して居られる。研修所も赤坊でいえば,もうそろそろ乳を離れる時である。兎に角法制上の名前はついても,人も物も病院の乳房にすがつていたのであるが,ここでそろそろ独り立ちをしてゆかねばならないわけである。
今日では医療の主体が個人である医師から,組織と設備を有する病院に移つて来ているのであつて,病院というものの完成向上の為には,我我はもつともつと努力しなければならないと思う。そして大きい中以上の病院が未だに小さい病院と同じ様な組織と持ちつづけて,あたかも子供の服を着た大人の様であるのに対して,身体に合つた着物を考えてやらなければならない時であろう。
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