特集 リビングウィルを考える
Advance Care Planningへの取り組み
三浦 久幸
1
1独立行政法人 国立長寿医療研究センター 在宅連携医療部
キーワード:
事前指示
,
Advance Care Planning
,
延命処置
Keyword:
事前指示
,
Advance Care Planning
,
延命処置
pp.286-289
発行日 2013年4月1日
Published Date 2013/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541102497
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
超高齢社会となり,要介護高齢者が増えるにつれ,高齢者への胃ろう栄養が問題とされるようになってきた.また,「尊厳死」「自然死」「平穏死」など,延命処置を受けない,あるいは中止までをも含む人生の最期のありようについての著書も多く出版されるようになった.
今年になって,日本老年医学会では2001年に出した「高齢者の終末期の医療及びケア」に関する立場表明を10年ぶりに改訂し,この中で「年齢による差別に反対する」項目の論拠欄で,何らかの治療が患者本人の尊厳を損なったり苦痛を増大させたりする可能性がある時には,治療の差し控えや治療からの撤退も選択して考慮する必要があるとしている.同学会はさらに「高齢者ケアの意思決定プロセスに関するガイドライン」を承認しているが,このプロセスの中で重要とされるのは,本人の意思確認の問題である.
Copyright © 2013, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.