特集 変化の時代に事務長に求められるもの
地方の民間病院事務長に求められること
野口 桂一
1
1公益財団法人昭和会 今給黎総合病院
キーワード:
公益法人
,
地域医療
,
ワークライフバランス
,
建て替え
,
公的助成
Keyword:
公益法人
,
地域医療
,
ワークライフバランス
,
建て替え
,
公的助成
pp.454-457
発行日 2012年6月1日
Published Date 2012/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541102283
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
■当院の概要
当院は昭和13(1938)年,鹿児島市北部の当地に診療所として開院し,本年で創業73年目となる(表).昭和40(1965)年には民法34条による財団法人となり,当時の設立趣旨(寄付行為)は「消化管系のがん治療」「交通外傷に対する救急治療」「へき地医療支援」であった.特にへき地医療支援に関しては,財団設立時より16年間,トカラ列島の三島,十島に毎年医師・看護師を派遣し,離島巡回診療を行ってきた(その後,事業は鹿児島赤十字病院に継承).また,救急に関しては,今給黎満幸(いまきいれみつゆき)前理事長の信念であった「医者は何時でも患者を診る.診ない理由を自分で付けるな.それさえ守れれば医者は食っていける」の精神の下,“救急24時間対応”は設立当初からの理念である.現在も交通外傷等,年間2500台超の救急受け入れを行っており,鹿児島県唯一の3次救急病院である鹿児島市立病院の後方支援病院として,離島を含む県内一円からの救急,周産期,小児,へき地,がん医療の補完機能を果たしている.
診療に関しては,放射線医,病理医も参加する各科合同カンファレンスが毎日行われ,各職種間の水平連携,相談が行いやすい環境となっている.また,このことが評価され,平成21(2009)年12月に公益財団法人に認定され,今年4月からは厚生労働省より地域がん診療連携拠点病院にも指定されている.
Copyright © 2012, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.