特集 病院は経済成長に寄与するか
医療・介護の経済誘発効果から見た産業としての力
前田 由美子
1
1日本医師会総合政策研究機構 研究部専門部
キーワード:
生産誘発効果
,
雇用誘発力
,
規制制度改革
,
総合特区
,
診療報酬
Keyword:
生産誘発効果
,
雇用誘発力
,
規制制度改革
,
総合特区
,
診療報酬
pp.348-351
発行日 2011年5月1日
Published Date 2011/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541101951
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■産業としての医療・介護への期待
2010年6月『新成長戦略~「元気な日本」復活のシナリオ~』が閣議決定された.そこには,「高い成長と雇用創出が見込める医療・介護・健康関連産業を日本の成長牽引産業として明確に位置付け」,「民間事業者等の新たなサービス主体の参入も促進」するとある.
同じ6月には,経済産業省から「医療産業研究会報告書」が公表された.同報告書は,「今後も保険診療が中心的役割を果すべきである」としているものの,公的医療保険外の市場を創出するため,病床規制の見直し,外国人医師の受け入れ,そしていわゆる医療ツーリズムに向けての制度の見直しを提案している.また,医療と医療を支援する医療生活産業とを合わせた広義の医療の自律的成長が,結果として保険診療の充実にも結びつくと述べている.
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