連載 鉄郎おじさんの町から病院や医療を見つめたら…・9
病院に登場したコンビニ―病院に外の風を入れよ
鉄郎
1
1「おおぞら」いぞく塾
pp.556-557
発行日 2008年6月1日
Published Date 2008/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541101220
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「急げば間に合うから解熱シート買ってきて」と頼まれて,病院の売店へ走って行った.しかし,エレベーターがなかなか来ない.階段を使うにも地上11階の病室から地下の売店はきつい.やっと着いたが「午後5時閉店」と札が出て,シャッターが締められていた.時計を見ると午後5時5分だった.トホホ…
こんな経験をした人は僕だけではないだろう.院内食堂も同じである.夕方に遠くから見舞客が子ども連れで訪れ,せめて食事でも,と食堂に誘うと,ラストオーダー終了だったりする.それなら孫に土産をと,売店に行けば同じく5時閉店.病人が見舞客の接待まで気にしなくてもいいのだが,おじいちゃん,おばあちゃにすれば,そうもいかない.
また,病院生活ほど退屈なものはなく,小さな売店でも気晴らしとなる.回復期は特にそうだ.もてあますような時間を,患者さんたちはどう過ごすのだろう.
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