特別寄稿
ダートフォードから見える第三の道―医療・福祉PFIの進化発展について
森下 正之
1,2
1広島国際大学医療福祉学部医療経営学科
2広島国際大学院総合人間科学研究科
pp.944-947
発行日 2007年11月1日
Published Date 2007/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541101059
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英国PFIの第一号,ダートフォードNHSトラスト病院(以下,ダートフォード病院)に関して,10年目に入った現地定期調査を8月末に行った.その要点をまとめると,「中央省庁が病院PFI成功モデルとして位置付け,先行モデルとしての有用性の認識が変わっていない」ことが確認できた.キーワードは過去9年間と同じく「変化のスピードの速さと多様性」に尽きる.
今回,これまでの継続的調査の枠組みに基づき,英国厚生省(DOH),大蔵省(HMT)との民間企業が結成した官民共同事業体のPFI/PPP(官民提携・協働)の推進組織PUK(パートナーシップ英国社),大手コンサル会社(KPMG,アーンスト・アンド・ヤング等),大手病院PFI建設業社(カリリオン社),専門誌出版社の懇意の担当責任者との意見交換およびダートフォード病院におけるPFI関係責任者からの聞き取り調査を行った.「短期間に周辺および上部組織と現場組織で集中的に情報収集をすることで,断片的な情報が相互に結びつき,全体像がより明確に把握できる」と今回の調査からも実感できた.その要旨は次の通りである.
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