研究と報告【投稿】
千葉市立海浜病院における携帯電話使用範囲拡大の取り組み―病室における携帯電話使用許可実現について
松本 玲子
1
,
今野 恵美子
1
,
栗原 弘子
1
,
福富 明美
1
,
小鹿原 泉
1
,
高木 卓
1
,
坂本 亮太
1
,
藤平 俊雄
1
,
勝山 寿和
1
,
水野谷 明弘
1
1千葉市立海浜病院
キーワード:
携帯電話
,
病院内使用ルール
,
病院内使用範囲拡大
,
医療安全
Keyword:
携帯電話
,
病院内使用ルール
,
病院内使用範囲拡大
,
医療安全
pp.676-679
発行日 2007年8月1日
Published Date 2007/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541100996
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要旨 携帯電話は急速な普及と機能の充実により病院内においてもその使用を厳しく制限することは難しく,使用範囲の拡大を認めた新たなルール作りが必要となっている.携帯電話の電磁波による医療機器誤作動からの医療安全の確立,患者アメニティの充実,他者に迷惑をかけない利用マナーの啓発を実現し,携帯電話の使用範囲を拡大するために調査,研究を行った.調査方法は,病院内に存在する医療機器をすべて抽出し,医療機器メーカーに携帯電話の電磁波の影響に関するヒアリングを行うとともに携帯電話の医療機器への影響実験を行った.その結果,携帯電話持ち込み禁止区域,電源off区域を設定し,「医療機器より1mの隔離距離」を保つことで安全に携帯電話が使用可能であることがわかった.調査結果をふまえ新ルールを制定し,病室における携帯電話の使用を実現した.使用範囲拡大後も携帯電話による事故もなく,患者,職員両者の利便性が向上した.
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