書評
福岡大学教授 西園昌久著―「新しい精神医学と看護」―力動的理解と実践
柴田 洋子
1
1東邦大学
pp.678
発行日 1977年9月15日
Published Date 1977/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101547
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著者は早くから精神分折の立場にもとづいて治療研究にかかわり,実践面でも多面的な活躍をしておられるが,その一端が,看護研究の分野にも及び,大分県帆秋精神病院看護研究会における講義録から本書が生れたということである.
著者がまえがきに述べているように,わが国の精神医学の後進性と,精神科医療の混乱はここ十年来精神科医師の反省を促しつづげてきて,未だ全体的に新しい体系を生み出したとは決していえないが,そんな中で,著者は新しい精神医学の一つの方向を自分なりにまとめ,そして実践に結びつけようとする意図的な努力をしていることが,本書の中でうかがえる.
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