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編集後記
松村 秩
pp.580
発行日 1974年9月15日
Published Date 1974/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100895
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第9回PT学会が特集として,とり挙げられているが,座談会のなかで,指摘されているように,PTの研究発表の内容が低調なのは,評価がきちんとなされていないことが,その原因の一つとして指摘されている.
対照比較,量的な比較が厳密に統計的処理を経ておこなわれていない.やはり研究訂画の立て方や方法論に関する基礎訓練がなされていないことがあげられよう.本格的な研究はアメリカあたりでは,研究方法を身につけたPhD取得者が研究者としての資格をもって行なうものが一般的だといわれている.そういう意味では日本の社会のもつ性格は,研究成果の発表の場であるとはいえないであろう.日本の学会は独特の性格をもっていて,それはそれなりに意味があるし,意味づけてゆく必要があると思う.しかし一番大事なことはセラピスト自身が日常の診療について厳しい評価を普段に行なうという姿勢であろう.
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