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編集後記
寺山 久美子
pp.516
発行日 1974年8月15日
Published Date 1974/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100882
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「とびら」はかなり著者自身の心情をぶちまけた感じで面白く読ませていただいた.近頃よく,「OTあるいはPTのやるADL評価と訓練は訓練室内のきれい事であまり信用できない.実情に合わない」という批判を耳にする.また「とびら」の筆者の云うように「リハビリテーションは機械と建物のこけおどかしでちっとも患者の役には立っていない」という囁きも頻繁に耳に入る.あるいは,精神科に目を転じると「作業療法は果して治療としての効果があるのか」という現場からの声が少なからずきかれる.外国からの輸入色の濃いリハビリテーション医学,理学療法,作業療法は幾年かにわたる日本での実践経験を積んだ今,たしかに理念と技術の点で一つの岐路に立たされているように思う.
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