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耳鼻・外科兩領域間の技術のアンバランスに就て/社會保險の診療報酬點數改正
pp.207
発行日 1953年4月20日
Published Date 1953/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492200884
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耳鼻科領域の「篩骨蜂窩開放術」((ロ)上顎洞よりするもの,上顎洞蓄膿症根治手術を併せ行えもの)と,外科領域の「虫樣突起切除術」とは共に250點の手術であるが,この2つを比較してみると,手術に要する所謂術前の準備は大差ないものとして,病院等で醫師の人員の多い所は,執刀者たる醫師1名に,助手たる醫師1名でかゝるであろうが,一般には,手術室に這入る人員は,「虫樣突起切除術」では,術者たる醫師1名看護婦3名(内譯,助手1,器械出し1,雑役1)で,所要時間普通15分から,30分前後で終了し,出血も多くの場合極く少量で,使用ガーゼも僅かである。
「篩骨蜂窩開放術」(ロ)では,術者たる醫師1名,看護婦4名(内譯助手1,器械出し1,鈎持1,雑役1)で,所要時間普通1時間から2時間位で,前者に比較して,出血多量であるから,使用ガーゼも多量である。それであるから術後の整理にも前者の數倍の時間を要するわけである。
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