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18ヵ月間に,綜合病院外来で尿路の急性感染症で来院した83例の観察。既婚婦人では外来総数の26%,未婚婦人では7.5%,男子では1.8%にあたり既婚婦人に尿路感染症が多い。midstream尿で菌数100,000以上でも以下でも症状は変化なく,頻尿(95%),利尿困難(90%),恥骨上痛(40%),腰痛(29%),血尿(26%),発熱(18%),尿路感染既往(47%)など。感染者尿では,白血球50個/.cmm以上96%,10〜50個4%であつて,対照は10〜50個6%,10個以下94%であるから,白血球数は重要な示標である。また蛋白尿は85%に見出された。対照0。感染菌の81%はE. Coli簇で,他はProteus mirabilis(12%),Staph alb(7%)。E. coli35株のうち26株(74%)が分類固定でき,0type最も多く,06(9回),04(4),02(4),075(2),01(2),07(2)など。このうち糞内のE. coliと同種のものが多く,糞内と異るものは稀だから,腸管から感染を受けるのが多いといいうる。pyelonephritis症状で腎に感染が進行していたものは血清に凝集素価が高く,下部尿路だけの感染31例では26%だけが凝集素価が高かつた。sulphadimidine(M. I. C. 50μ9/ml以上)治療に抗したE. coliは1株だけで,他はすべて感受性であつた。5-25μg/mlでsulphaに反応した。P. miracilisは5-10μg/mlで反応した。Staph albも大体5μ9で抑制しえたが,1株は25-50μgを要した。sulphamidineと,Bimez(sulphonamides各種混合)とで治療した41例では,治療終了後感染5例,治療6週以内再発2例,治療無効7であつたから,完全治癒は83%になる。
Mond, N. C. ; Percival, A. ; Williams, J. D. & Brumfitt, W. : Presentation, diagnosis, and treatment of urinary tract infections in general practice. Lancetl : 514-516. March 6, 1965
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