Japanese
English
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肝エヒノコツクス症患者に見られたred palm及びVascular spiderについて
ON RED PALM AND VASCULAR SPIDER ASSOCIATED WITH ECHINOCOCCOSIS OF THE LIVER
松尾 肅
1
,
内山 信彌
2
,
柳谷 誠三
2
Susumu MATSUO
1
,
Nobuya UCHIYAMA
2
,
Seizo YANAGIYA
2
1北海道大学医学部皮膚科教室
2北海道大学医学部第一外科教室
1Department of Dermatology
2First Department of Surgery Hokkaido University, School of Medicine
pp.1213-1216
発行日 1958年12月1日
Published Date 1958/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202407
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緒言
エヒノコツクス症(包虫症)は,アイスランド,ロシア,濠洲等に多く,本邦では極めて稀な疾患で,その感染経路も明確ではないが,人体に経口感染し,主として肝を侵す。板倉等1)は北海道礼文島に於いて多房性包虫症の調査を行い,2516名中本症を思わせる肝腫28名,軽度の肝腫34名を認めている。本症の皮膚症状としては,包虫が皮下に生じて腫瘍を形成するものはあるが,red palm,Vascular spider等の皮膚症状が合併した例は未だ報告されていない。著者は最近エヒノコツクス症にred palm, Vascular spider等の皮膚症状を併発した1例を経験したので報告する。
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