Japanese
English
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卵巣皮様嚢腫の胱膀穿孔の1例
A CASE OF OVARIN DERMOID CYST RUPTURED INTO THE URINARY BLADDER
金沢 稔
1
,
加藤 正一郎
1
Minoru Kanazawa
1
,
Shoichiro Kato
1
1和歌山県立医科大学皮膚泌尿器科教室
1Department of Dermatology and Urology, Wakayama Medical College
pp.191-196
発行日 1957年3月1日
Published Date 1957/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201907
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膀胱皮様嚢腫は原発性のものは甚だ尠く,従来,原発性として報告されたものゝ中にも実際には続発性のものがかなり含まれていると考えられその大部分が卵巣其他の皮様嚢腫より二次的に膀胱に侵襲した或いは之等が膀胱に穿孔した続発性のものである。
卵巣皮様嚢腫は畸型腫と異り予後も良く,永年に亘つて無症状に経過するものが多く,膀胱に侵襲した場合でも単なる膀胱炎症状,毛髪排尿,結石形成等の症状が認められるに過ぎないが,卵巣皮様嚢腫が発育途上に於て,茎捻転,自然離脱,化膿等を来たし,或いは何等かの原因で膀胱,腹腔,腸管等えの穿孔を来たした時は重篤な症状を来たす事も稀でなく,その臨牀的意義も決して尠くない。
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