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ヘブラ氏紅色粃糠疹症例追加
小松 昭文
1
1東北大学医学部皮膚科教室
pp.37-40
発行日 1956年1月1日
Published Date 1956/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201595
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本症はF.Hebraが,その経過中全身皮膚の潮紅・落屑以外に皮疹を生じない慢性疾患を紅色粃糠疹の名の下に始めて独立疾患として記載したもので,H.Hebra, Kaposiを経てJadassohnに至り,浸潤,1部湿潤,強度の掻痒及び表在性淋巴腺の腫脹等の徴候を具有ずることが認められ,且つその予後も必ずしも絶対不良と限られないことを認め,茲に本症の臨牀的基準が確立された。本邦では大橋1),栗原2)荻原3)等は原発性剥脱性紅皮症中に本症を含め,その典型的病像を示した場合にのみ夫夫Fereol氏急性再発型,Wilson-Brocq氏型及びHebra氏型と為し此等の間には互いに移行型が存在すると述べている。
私は最近ヘブラ氏紅色粃糠疹の5例に遭遇したので迫加報告する。
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