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白色角化症より發生したと思惟せる原發性女子外陰部癌の1例
東福寺 英之
1
,
中西 淳朗
1
1慶応義塾大学医学部皮膚科泌尿器科学教室
pp.227-229
発行日 1954年4月1日
Published Date 1954/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201187
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女子性器惡性腫瘍に於いて外陰部癌の占むる頻度は低く,Matmüller-Labhardtによると620例中20例を,矢田は154例中2例を認めたのみであると報告し,Crossenは約3%に認められると述べて居る。外陰部癌と子宮癌との比は,Bradyによると1:40,内野によると1:46であると云う。築山は22年間に41例の外陰部癌を集め統計的観察を行い,外来総数の0.05%を占めたと述べ,41例の中,白色角化症より惡性化したと認められたるものは2例であつたと報告して居る。本邦に於いても外陰部癌の報告例は差程多くはない。
我々は白色角化症より発生したと考えられる原発性女子外陰部扁平上皮癌の1例を経験したので報告する。
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