--------------------
発育不全型交叉性腎変位兼尿管の膀胱外開口の1例
小林 鴻
1
1新潟大学医学部皮膚科泌尿器科教室
pp.217-220
発行日 1954年4月1日
Published Date 1954/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201184
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
交叉性腎変位は,今日我国では非常に稀と言う程のものではなく,最近に相次いでその報告がある。我々の教室からも最近その3例を楠等が発表したが,その際に交叉性腎変位の本邦報告例は,この3例を入れて11例に達していた。その後に山本,荒川等及び柳原等の各1例の報告があり,それに前報告の際にもらした近藤等の1例を加えると,亀谷の第1例以来その総数は15例に達している。
我が教室では,その後更に1例の症例を得たが,この症例は楠等の前報告例と全く同様で,交叉変位腎が発育不全の状態であると共に,その尿管が膀胱外に開口して居つたと言う点で,非常に興味深いものであつた。故に重ねて茲に報告する次第である。
Copyright © 1954, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.