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尿路腫瘍に於ける尿の細胞學的検査(Papanicolaou)の診斷的價値
外塚 岩太郎
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1北海道大學醫學部皮膚科泌尿器科教室
pp.58-62
発行日 1951年2月1日
Published Date 1951/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200459
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緒言
泌尿器科的檢査法の發達せる今日,膀胱腫瘍の診斷は決して困難ではない。然し腎腫瘍では腎盂尿管レ線撮影法によつても診斷に迷う場合のある事は吾々が日常屡々經驗している。從つて單なる尿沈渣の檢査で之等を診斷し得るならば,補助診斷として少からず役立つ。
一體尿路腫瘍を尿沈渣檢査から早期に診斷せんとする試は既にSander(1864)を初めParmen-ter(1925), Quensell(1928), Zadek-Karp(1932), Bauer(1932)等に依てその診斷的價値が高く評價されていたのであるが,未だ餘り一般からは認めらるるに至らなかつた。
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