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皮膚疾患と新肝臓機能檢査法
古賀 節
1
1久留米醫科大學皮膚科泌尿器科教室
pp.516-518
発行日 1950年12月1日
Published Date 1950/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200436
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緒言
黄疸でも起らなければ肝臓は惡くないと考えたのは過去の事で,色々の肝臓機能檢査法の發達に從い,最近では黄疸や肝腫脹のない所謂潜在性肝障碍が意外に多い事が明かになつて來た。之は肝臓機能檢査法でも施行してみなけれぼ看過され易いものではあるが,他の疾患の誘因をなしたり或は其原因をなす疾患の經過を不良としたりする事も少くないものである。
皮膚疾患に於ける肝機能の問題に關しては,本邦では松延,三宅,楢原,高田,高橋,黒田,中村,伊地知等が臨床的或は實驗的に檢索して,皮膚疾患特に廣範な濕疹,乾癬,蕁麻疹,中毒疹,剥脱性紅皮症,藥疹,就中アレルギーと稱せられている疾患,或は皮膚が廣範に侵されている疾患に於て肝機能の障碍せられている事を發表された。
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