扉
家康の人生訓
松村 浩
1
1関西医科大学脳神経外科
pp.499-500
発行日 1991年6月10日
Published Date 1991/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436900267
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平成3年1月25日,26日の両日,宇都宮で脳神経CT研究会が開かれ,初めて宇都宮市を訪れる機会に恵まれた.学会後,時間を見つけて日光まで観光に足を伸ばすことにし,同僚数人を誘って出かけた.残念ながら夕刻の東照宮の入場時間に間にあわず,中には入れなかったので,東照宮の絵はがきを買うために土産物店に入った.絵はがきとともに面白いものが目についた.徳川家康の人生訓である.よく耳にし,文字でも読んでいるが,筆書きで,最後に日付とともに徳川家康の署名があり,葵の朱印が押してある.この時代から朱印が使われていたのか.通常は花押ではなかったのか.しかし印鑑は古代からあったと聞くから家康が使っても不思議ではあるまいなどと考えながら,これを一枚買って帰り病院の近くの額縁屋で安い額縁を買って入れ,医局に飾っておいたらどうだろうかと考え始め,面白半分に1枚1000円の家康人生訓を絵はがきとともに買い求めた.家に持ち帰って眺めてみると,見慣れた文章であるのになかなか面白い.読者諸先生は充分ご存じのはずであるが,念のためにここに書き写しておく.
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