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I.緒言
悪性脳腫瘍に対して近年,温熱療法は,手術,放射線,化学,免疫療法に次ぐ第5の療法として登場して以来,各種臓器癌にその有効性が認められつつある.しかし脳腫瘍に対する温熱療法はまだその方法も確立していないし,その治療効果も一定していない.その理由として,脳の局所を確実に,しかも安全に加温する方法がないことと,脳が極めて分化した特殊な機能を有しているために手技上の制限があることなどである.従って,脳腫瘍の温熱療法を行うにあたって,最も重要なことは,厳密に脳腫瘍組織のみを加温し,周囲の正常脳,神経,血管等を加温しないことが,絶対条件となる.その他,異物を挿入するための感染,出血等も考慮されなければならない.現在他臓器癌で最も普及しているmicrowave,RF波による局所加温は,脳の場合頭蓋骨に妨害され,脳内に限局性の高温巣を作ることは,極めて困難である.従って,温熱療法のために頭蓋骨を切除したり10,11),頭蓋骨骨窓よりアンテナを腫瘍内に挿入して局所加温を行う方法が試みられているが6,8,9),いずれも上記条件を満たすものではない.
Abstract
We have developed an implant heating system (IHS) for interstitial hyperthermia of brain tumors. IHS con-sists of three compartments; ferromagnetic implant with low Curie point, induction coil and generator to produce high frequency magnetic field. The device works as follows: It is heated up to a Curie tempera-ture (Tc) by Eddy current under the magnetic field. Heat generated in the implant is conducted to the tumor tissue into which it has been implanted.
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