扉
日本脳神経外科学会における脊髄外科
水野 順一
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1新百合ヶ丘総合病院脊椎脊髄末梢神経外科・低侵襲脊髄手術センター
pp.671-672
発行日 2020年8月10日
Published Date 2020/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436204252
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脊髄外科は,日本脳神経外科学会のsubspecialtyの1つとして公式に認められているが,順調に成長しているのかどうか心配になることがある.私が医学部を卒業し,医師国家試験に合格し,脳神経外科に入局した頃は,日本脳神経外科全体を見渡しても,脊髄に関する手術はあまり多くなかったと記憶している.
私が入局した愛知医科大学は,教授,助教授のお二人とも米国での臨床経験が豊富な先生であり,脊髄手術もそれなりに日々の臨床で携わることができていた.脳神経外科手術の研修をしている過程において米国留学のお話をいただき,そのときに経験できた米国脳神経外科学会の中での脊髄外科の日常性に,大いに驚いたことをよく覚えている.私が研修した米国の大学にはもちろん整形外科があり,脊椎外科手術が教室の柱になっており,有名な脊椎外科医であるDr. Scott BodenとDr. John Hellerがおられた.脳神経外科教室でも高名な脊髄外科医であるDr. Regis HaidとDr. Gerald Rodtsが活躍されていた.その後,米国脊髄外科学会会長を経験することになるDr. Joseph Alexander,Dr. Praveen Mummaneniらが,ここで脊髄手術を研修した.私も米国で多くの脊髄手術に触れることができ,帰国後も教授のご指導をいただき,脊髄外科専門医を目指すことになった.
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