Japanese
English
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
頭蓋内天幕上疾病に対する手術にあたっては個々の症例の病巣にまさしく適応した位置と範囲にわたる頭蓋骨窓を作製することがきわめて重要であり,このことが手術の成否に関与することさえある.しかして頭蓋骨窓の大きさは手術目的とする病巣の大小の他,病巣が表在性であるか深在性であるか,手術のスケール,周辺脳組織の浮腫程度,肉眼的手術であるか顕微鏡下手術であるかなどによって異なるが,どのような場合にも頭蓋骨窓を作製すべき位置は手術目的病巣の正確な位置とひろがりを諸検査資料から推定することによって決定される.
頭蓋内天幕上病巣の位置とひろがりを知るための惜報を提供してくれる最も重要な検査資料は,現今においては脳血管撮影像であり,脳神経外科医は脳血管撮影像上に描出されている天幕上病巣の位置とひろがりを手術時に患者頭部へあてはめることによって頭蓋骨窓作製位置を設定し,これによって開頭手術の第1歩を踏み出すこととなる.しかし頭部は球体であるため頭皮上からの頭蓋腔内病巣位置の推定が必ずしも容易でない上に,脳血管撮影像は球体内構成体がX線フィルムという平面へ投映された像であるという欠点と問題点がある.
One of the important points in operation of the intracranial supratentorial lesion is appropriate site and size of bony window made by craniotomy and this matter is also important first step in procedure of craniotomy. On the other hand, the site and size of bony window made in craniotomy for supratentorial lesion has relationship with perfectibility of operation.
Copyright © 1976, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.