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特集 シナプス Ⅰ
神経解剖懇話会と神経変性の問題の展望
The Neuroanatomical Conference and a Review on the Problem of the Degenerating Nerve
小池上 春芳
1
Haruyoshi Koikegami
1
1新潟大学医学部第2解剖学教室
1Department of Anatomy, University of Niigata School of Medicine
pp.675-682
発行日 1970年3月25日
Published Date 1970/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431903069
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神経解剖懇話会は神大武田教授その他の方々の肝入りで,はじめNauta法の変性像の研究を主体として発足したが,この問題が一応片付くとともに,他の神経解剖の領域に入り込むこととなり,今回は特に千大の大谷教授が推進力となり,東大草間教授その他の方々の協力を得て,主にシナプスにおける正常像と変性の問題をとりあげることになつた。私は年長の故をもつて責任者になり,多少の助力をしたが,計画その他のお膳立ては,草間,大谷両教授の努力に負うところが多い。
シナプスの問題といつても,その他の神経要素の変性の問題が関連をもつてくるし,また反応性変化,再生像,dystrophicの変化などもあわせて考察しなければならないのは,これらの変化が同様な形態において現われてくるものがあるからである。さらに動物の種類による差,同一種の動物でも年齢や周囲の情況による差,与えられた条件の差などによつて一層問題は複雑になる。
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