オール沖縄!カンファレンス|レジデントの対応と指導医の考えVer.2.0・91
甲状腺自己抗体陰性の甲状腺機能低下症の原因は?
棚橋 瑛
1
,
高嶺 光
1
,
徳田 安春
2
,
仲里 信彦
,
鈴木 智晴
,
佐藤 直行
1大浜第一病院 糖尿病センター
2臨床研修病院群プロジェクト 群星沖縄臨床研修センター
pp.954-958
発行日 2024年8月15日
Published Date 2024/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429204958
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
CASE
患者:73歳、女性。
主訴:両下腿浮腫。
現病歴:X年2月下旬より両下腿の浮腫が出現し、前医を受診した。下肢超音波検査では膝窩静脈の閉塞などは認められず、リンパ浮腫としてフロセミド20mg/日、スピロノラクトン25mg/日投与により治療開始となった。治療中に蜂窩織炎を合併し、セファレキシン750mg/日の後、レボフロキサシン500mg/日による抗菌薬治療が行われて蜂窩織炎は改善したが、両下腿浮腫は改善せず、下肢静脈瘤疑いとして同年4月に当院循環器内科に紹介となった。循環器内科での下肢静脈超音波検査では深部静脈血栓症や静脈瘤所見は認められず、血液検査にてFree T4(FT4)0.73ng/dL、TSH 19.372μIU/mLを認め、当科へ紹介となった。
既往歴:上記のほか入院・手術歴等なし。
家族歴:なし。
内服歴:フロセミド20mg/日、スピロノラクトン25mg/日。
アレルギー歴:食べ物はマンゴー、日本そばで皮疹。薬剤はなし。
喫煙歴・飲酒歴:なし。
生活歴:独居。ADL自立。
Copyright © 2024, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.