「総合診療」達人伝|7つのコアコンピテンシーとその向こう側・6
地域包括ケアを含む地域志向アプローチ
川尻 宏昭
1
,
奥 知久
2
1高山市役所市民保健部兼 高山市国保高根診療所
2おく内科・在宅クリニック
pp.1493-1499
発行日 2023年12月15日
Published Date 2023/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429204600
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「おう、よく来たな。まあ先生、こっちに入ってよ」。久しぶりにお会いした川尻宏昭先生は、いつも通りの飄々とした口調で診療所内を案内してくれた。
ここは岐阜県高山市朝日地区の朝日診療所。旧朝日村は乗鞍岳と御嶽山の山懐に抱かれ、自然に囲まれた雄大な地区である。2005年に1町7村が高山市に編入し、日本一広い市が誕生した(図1)。今回の達人(一口メモ1)川尻先生は、佐久総合病院、諏訪中央病院、名古屋医療センターなどを経て、いま生まれ故郷の高山市で仕事をされている。現在の肩書きは「高山市役所市民保健部医療技監兼高山市国保高根診療所長」(一口メモ2)である。な、長い! 肩書きが長すぎて訳がわからない! 何なに? どうやら診療所の所長でもあり、行政の医療技監でもあるということ。何でそんなことになったのか、さっそく達人を訪ねてみましょう。
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