投稿 GM Clinical Pictures
柿の連食が原因になった可能性が高い、上部消化管疾患
梶原 祐策
1
1医療法人芙蓉会 村上病院 消化器内科
pp.881-883
発行日 2020年7月15日
Published Date 2020/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429202707
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CASE
患者:88歳、女性。
現病歴:近医で2型糖尿病や高血圧、脂質異常症の加療中。昨晩から上腹部痛があり、当科を受診した。嘔気はあるが嘔吐はしておらず、下痢もない。周囲に同様の症状の人はおらず、心当たりとなるような生ものの摂取もない。ただ、この1カ月間、干柿を毎日2〜3個ずつ食べていたという。
手術歴:なし。
内服薬:グリメピリド、ビルダグリプチン、メトホルミン、アムロジピン、カンデサルタン シレキセチル、アトルバスタチン。
身体所見:身長145cm、体重61kg、BMI 29.0。体温36.1℃、血圧154/86mmHg、脈拍数72回/分、腹部は平坦・軟。
検査所見:Hb 14.5g/dL、WBC 8,200/μL、Plt 15.7×104/μL、Glu 199mg/dL、HbA1c 7.9%、BUN 17.2mg/dL、Cr 0.71mg/dL、T-Bil 0.69mg/dL、AST 47IU/L、ALT 34IU/L、ALP 278IU/L、γ-GTP 182IU/L、AMY 56IU/L、CK 44IU/L、CRP 0.29mg/dL。
画像所見:上部消化管内視鏡検査(図1)。
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