#総合診療
#書評:『超・開業力—在宅医療・クリニック経営の新常識と新城式』
堀木 優志
1
1市立伊丹病院消化器内科
pp.1123
発行日 2017年8月15日
Published Date 2017/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429201079
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著者の新城拓也先生(神戸市、しんじょう医院)は、緩和医療という、患者それぞれの人生背景の多様さや個別性を重んじるがゆえにエビデンスを構築しにくい領域で、その構築に尽力している第一人者である。しかし、エビデンスや標準化されたガイドラインを臨床現場に適用しようとすると、それぞれの患者には個別の事情があるので、エビデンスとの間に乖離が生じてしまい、現場の医療者はモヤモヤとした感情を抱くことになる。
著者は、自身の経験だけで医療や患者を理解してしまうことの危険性を訴えながらも、医療者がエビデンスと臨床現場との乖離に感じるモヤモヤを理解し、その本質は何か、うまく言語化できない思いを上手に表現し解説する。それゆえ、著者の講演やブログは、いつも大人気である。
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