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編集後記
神澤 輝実
pp.376
発行日 2008年7月15日
Published Date 2008/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1428100067
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うっとうしい梅雨の季節ですが,皆様いかがお過ごしでしょうか.さて,5月にSan Diegoで開催されたDDW 2008では,今年も膵・胆道疾患の新しい診断法や治療法が多数報告されました.膵胆道疾患の診断学の進歩は日進月歩ですが,いまだ診断困難例に遭遇することは少なくありません.そのような例では,種々のmodalityを駆使して,一例一例を丁寧に診療していくしかありません.
今回の特集は,“胆囊腺筋腫症の画像を見直す―癌との鑑別を中心に”を取り上げました.胆囊腺筋腫症(adenomyomatosis)は,胆囊壁内の憩室様の小囊胞(Rokitansky-Aschoff sinus:RAS)と平滑筋線維の増生により,胆囊壁が肥厚する過形成性の疾患です.日常診療において,比較的よく遭遇する疾患で,典型例の診断は比較的容易ですが,癌との鑑別に苦慮する場合も少なくありません.
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