書評
「クリニカルクエスチョンにこたえる!臨床試験ベーシックナビ」―臨床試験を適正に行える医師養成のための協議会●編
猿田 享男
1,2
1慶應義塾大学
2医療研修推進財団
pp.969
発行日 2012年8月1日
Published Date 2012/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416101276
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日本において新薬や医療機器の開発の遅れが指摘されてから,かなりの年月が経過した。厚生労働省,医療関係者および企業の方々の努力にもかかわらず,いまだ思うような成果がみられていない。文部科学省でも,医科系大学や研究所の最先端研究を少しでも早く実用化させるため,橋渡し研究の拠点を整備し,新薬や新しい医療機器の開発支援に力を入れている。このような動きを加速させるために重要なことは,新薬や医療機器の開発において欠かすことができない臨床試験をもっと推進させることであり,それには医師,薬剤師,看護師をはじめ臨床試験に携わる多くの方々に臨床試験の重要性を理解してもらう必要がある。
臨床試験にはいろいろな種類がある。新薬や医療機器の開発ばかりでなく,各診療領域において,診断や治療に関する日本人のエビデンスを得るための大規模臨床試験も重要な試験であり,その普及も強く求められている。
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