海外文献紹介
日本人はより厳格な血糖,血圧,脂質管理により脳血管イベントを58%抑制できる
細井 雅之
1
,
小原 正也
1
,
上野 宏樹
1
1大阪市立総合医療センター糖尿病内分泌センター 糖尿病内科
pp.1076-1078
発行日 2017年12月15日
Published Date 2017/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415200826
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2型糖尿病の血管合併症は生命予後に関わる主要なものですが,合併症予防に有効な治療法は確立されていません.J-DOIT3試験は,2型糖尿病の大血管合併症を抑制する介入方法の検証を目的に,厚生労働省の戦略研究の一環として2006年に開始されたものです.2型糖尿病で高血圧または脂質異常症のある患者を対象に,従来の治療方法(従来療法)または,従来の治療法よりも目標をより厳しく設定した強力な治療方法(強化療法)のどちらかを行い,主要評価項目として①全死亡,②冠動脈イベント(心筋梗塞,冠動脈血行再建術),③脳血管イベント(脳卒中,脳血管血行再建術)のいずれかの発生,副次評価項目は④腎イベント(腎症の発症・進行),⑤眼イベント(網膜症の発症・進行),⑥下肢血管イベント(下肢の切断・血行再建術)の発生としています.
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