診療科別Clinic Report
歯科クリニックの糖尿病事情―原瀬歯科医院の場合
原瀬 忠広
1,2,3
1医)原瀬歯科医院
2日本歯科医師会
3愛媛県歯科医師会学術委員会
pp.210-211
発行日 2014年3月15日
Published Date 2014/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415101688
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当クリニックの紹介
2008年の『糖尿病治療ガイド2008-2009』に糖尿病の第6の合併症として歯周病が登場し(図1),日本糖尿病協会の歯科医師認定制度などを受け,愛媛県でも糖尿病医療連携を推進してきました.愛媛県歯科医師会と愛媛大学医学部との共同研究会(愛媛dental-diabetes研究会)を設立し共同研究を行い,多くの知見を得ることができました.『糖尿病患者の歯周治療マニュアル』(日本糖尿病協会 編)には,「随時血糖値が200mg/dL以上の場合,観血的処置は避けるべきである」と明記されていますが,これまで一般歯科医院における血糖モニタリングは国内外を含め,ほとんど報告がなく,歯科医師は患者の血糖値を把握できないまま,診療に従事している現状があります.そこで,歯科外来受診者の血糖値を把握するために,簡易型血糖測定器による血糖測定を実施しました.当初はバイタルサインの1項目として簡易血糖測定を取り入れていましたが,一般歯科医院に受診する患者さんのなかにも糖尿病を疑う方々や未治療,治療中断の方々も多く潜在していることがわかってきました.
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