特集 患者満足度を高める糖尿病診療
患者満足度を高める糖尿病診療イラストレイテッド
山本 壽一
1
,
苗井 祐三子
2
1ハートライフ病院糖尿病センター
2沖縄第一病院
pp.124-129
発行日 2005年2月15日
Published Date 2005/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415100641
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日々の糖尿病治療は患者さんにとって楽しいものだろうか.そんなことはあり得ないと多くの医療関係者は答えるでしょう.もし自分が糖尿病になったとしたら,セルフケア,薬物治療,将来の合併症などを考えると想像を絶するものがあります.そんな辛くて大変な治療を患者さんたちは自らの意志で始め,維持しなければなりません.したがって,糖尿病診療を担当する医師やコメディカルは常に患者さんが満足できる療養支援を提供できるかを常に心掛けるべきです.患者さんにとって辛い治療でも,満足感が高ければ続けることができるはずなのです.
私たちの施設では,患者さんに対する医師の診療内容やコメディカルの療養支援について満足度調査を実施しています.調査を始めるに当たって筆者は,こちらのサービス精神が満足度に関係すると推測していました.
ところが実際に療養支援の満足度と関係していたことは,治療の目標が立てられるか,その重要性や自信が高いかなど,糖尿病の治療に対する前向きな患者さんの気持ちでした.私たちの仕事はこのような患者さんの気持ちを理解した療養支援を続けていくことです.
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